20229/14
9月の先付は名残の鱧を使った、十五夜をイメージした一品で
9月、長月の会席料理の先付は、鱧の竜田揚げの菊花とろろでございます。
まず会席料理の献立を考えるときに、テーマから考えます。
9月はお月見、十五夜がありますので、そのままテーマとし、さらには夏の御料理からはがらっと変りまして、秋のはじまりとなっています。
名残の鱧。夏が旬とされ特に関西では多くの日本料理店で出されますが、この秋にとれる鱧が一番脂が乗って美味しいのです。そんな鱧を竜田揚げにし、とろろと和えます。とろろは粘りの強い山の芋をすりおろし、土佐酢を加えて少し酸味を効かせます。
左上が満月をイメージした黄身酢。お月様ですので、やはりそこにはうさぎが居てほしい、そこで長芋でうさぎをイメージしました。こちらの黄身酢はお好みでとろろに付けてお召し上がり頂けます。
右上に添えましたのが、蛇腹胡瓜と炙りサゴシです。
サゴシは昆布締めにし、炙っております。こちらの蛇腹胡瓜と炙りサゴシも、とろろの中に混ぜ合わせて頂くことで、変化を楽しみながらお召し上がり頂けます。
まず会席料理(懐石料理)は、始まりで物語(テーマ)のイメージをしっかり受け取って頂くことをすごく大切にしておりますので、五感を使って感じて頂けたらと思います。
少しずつにはなりますが、またいろいろな御料理をご紹介できればと考えております。
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