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4月になり、桜も満開、もう散り始めている頃でございますが、

今月も装い新たに、新献立の御料理をお作りさせて頂いております。

4月の椀物は、この時期の王道、うすい豆のすり流し。

古くから日本料理で受け継がれている調理で、

ボイルしたうすい豆を一粒ずつ薄皮を剥いていき

その後丁寧に裏漉ししていきます。

時間と手間のかかる仕事ですが、ひとつひとつを大切にすることによって

お客様の前に出たときに、その素材がもつ素晴らしさが輝くと考えています。

合わせるのは下から、春の桜を感じさせる道明寺粉

その上に、鱗を付けたままカリカリに揚げた甘鯛松笠揚げ

春の山菜のこごみと桜の花を塩漬けにしたものになります。

薄く葛を溶いて仕立てております。

阿倍野安来家のテーマでもある「伝統と革新」

その伝統の部分を存分に味わって頂けるお椀になるかと思います。

古きを大切にしつつ、しかしながら変化することも恐れず、

何を守り何を創造していくかを、しっかりと見極めながら

精進していきたいと思っております。

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