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安来家の7月の炊き合わせは、夏の定番「いもたこなんきん」に、冷たい旨味出汁のジュレをかけてお出ししています。

暑い日が続くなか、ひと口ごとに少しでも涼味を感じていただきたいと考えた、盛夏のひと品です。

2026年7月18日は、二十四節気の小暑を過ぎ、7月23日の大暑へ向かう頃。

夏の暑さがいよいよ深まる時季だからこそ、日本料理では味わいだけでなく、温度や盛り付け、器の中の表情にも涼を映します。冷たいものを心地よい冷たさのまま召し上がっていただくことも、季節のおもてなしのひとつです。

今回の炊き合わせでは、いも、たこ、なんきんに、冷たい旨味出汁をジュレにして重ねました。

さらりと流れる出汁とはまた違い、きらきらとしたジュレが素材の間に留まることで、涼しげな仕立てになります。

炊き合わせと一緒に、冷たい出汁の旨味をゆっくり味わっていただければと思います。

手前にはヤングコーンを置き、上には花穂紫蘇をあしらいました。ひとつの器の中に、炊き合わせ、ジュレ、夏のあしらいを合わせ、暑い季節にも箸を運びたくなるような一皿を心がけています。

見た瞬間の涼やかさから、口にしたときの冷たさ、出汁の余韻まで、7月らしさを感じていただけましたら幸いです。

仕出しでも、冷たいジュレをそのままに

このひと品で大切にしているのが、店内だけでなく、仕出し弁当や配達でも温度を意識することです。

安来家では「温かいものは温かく、冷たいものは冷たく」という思いで、一つひとつのお料理をお作りしています。

料理に合った温度も味わいの一部と考え、お届けする場面でも、その良さをできる限り損なわない方法を重ねています。

仕出しでは、お作りした料理をお届け先で召し上がっていただきます。

そこで大切になるのは、店内と同じ献立をご用意することに加え、お届けしたときにどのような状態であるかまで考えることです。冷たい料理を冷たい状態でお届けすることは、暑い季節には特に大切です。

今回のジュレにも、仕出し屋として「食べるときのおいしさ」を大切にしてきた安来家の姿勢が表れています。

とりわけ暑い時季のジュレは、時間とともに溶けやすいものです。

そのため、仕出しではできるだけ直前にジュレをかけ、なるべく溶けないよう工夫しています。

冷たい旨味出汁のジュレを選んだことだけでなく、いつかけるかまで考えること。

小さな違いではありますが、召し上がるときの涼味を守るために欠かせないひと手間です。

安来家は、仕出し屋として始まりました。

お店の懐石料理と仕出し弁当では、器やお届けの方法が異なりますが、召し上がる方に季節を感じていただきたいという思いは変わりません。店内でお出しする懐石と変わらぬものを仕出し弁当でもお届けできるよう、ジュレをかけるタイミングをはじめ、お届けする直前までできることを考え、これからも工夫と改良を重ねてまいります。

いも、たこ、なんきんの親しみのある取り合わせに、冷たい旨味出汁のジュレを添えた7月の炊き合わせ。

ヤングコーンと花穂紫蘇のあしらいとともに、安来家ならではの夏の涼味をお楽しみください。

店内のお席でも、仕出しのお届け先でも、暑い一日のひとときが少しでも涼やかなものになればうれしく思います。

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