新年のご挨拶
― 阿倍野で迎える、2026年のはじまりに ―
新しい年が、静かに幕を開けました。
澄んだ空気に包まれた朝、まだ人の少ない阿倍野の街を歩きながら、
今年もまたこの場所で、日本料理をお届けできることのありがたさを、一つひとつ噛みしめております。
皆さまにとって、この年明けはいかがお過ごしでしょうか。
慌ただしかった年末の余韻を少し残しながら、ようやく自分の時間を取り戻された方も多いかもしれません。
正月というのは、不思議なもので、「頑張ろう」と力むよりも、ただ静かに、これからの一年を思い浮かべるだけで、
自然と心が整っていく季節のように感じます。
昨年のおせち料理への感謝
まずは、年末年始に恒例の安来家特製おせち料理について、心より御礼申し上げます。
昨年もおかげさまで約200個ものおせち料理のご注文を頂戴いたしました。
ご家族の集まる食卓に、一年の節目の大切な時間に、私たちの料理を選んでいただけたこと。
その一つひとつに、「今年もここで迎えよう」という想いが込められていることを思うと、自然と背筋が伸びる思いがいたします。
仕込みの最中、まだ夜の冷気が残る厨房で、昆布を拭き、出汁を引き、
一品一品に向き合う時間は、一年の中でも、特に静かで、特別な時間です。
数では語れない、それぞれのご家庭の年明けの風景に、少しだけ寄り添わせていただけたこと。
それが、私たちにとって何よりの喜びでございます。
2026年のはじまりに
新年2026年は、1月8日より通常営業とさせていただきます。
年末年始の慌ただしさが少し落ち着いた頃、またいつもの阿倍野の日常の中で、そっと立ち寄っていただける場所でありたい。そんな想いで、新しい一年を迎える準備を整えております。
日本料理という仕事は、年が変わったからといって、何かを一気に変えるものではありません。
けれど、昨日よりほんの少しだけ、包丁の入り方が変わったり、盛り付けに込める気持ちが深まったり。
そうした目には見えない積み重ねが、
一年の終わりには、確かな“違い”として残っていく。
私たちは、そんな歩み方を大切にしています。
季節とともに在るということ
安来家では、今年も変わらず、
季節替わり、月替わりの御料理を心を込めてお作りいたします。
春には、芽吹きの香りを。
夏には、涼を呼ぶ一皿を。
秋には、実りの深まりを。
そして冬には、身体の芯までほどけるような温もりを。
日本料理、そして会席・懐石というかたちは、ただお腹を満たすためのものではなく、その時、その季節、その一日の空気までもそっとすくい上げるためのものだと思っています。
阿倍野という街で、こうして日々、旬と向き合い続けられること。
それは決して当たり前ではなく、訪れてくださる皆さま一人ひとりの存在によって支えられているものです。
仕出し料理について
また、ご自宅でお祝いの席を迎えられる方や、大切な集まりの場に向けて、仕出し料理・配達のご相談も承っております。
外に出ることが難しい日でも、ご自宅の食卓に季節を運ぶ。
その役目を担えることも、日本料理屋としての、もう一つの大切な仕事です。
詳しい内容は、どうぞお気軽にお問い合わせください。
ご用途に合わせて、ご相談をお受けいたします。
今年も、変わらぬ場所で
新しい年に、何かを「変えなければ」と思わなくても、料理と向き合う時間は、自然と私たちを少しずつ前へ進めてくれます。
気負わず、背伸びせず、ただ今日という一日を丁寧に重ねていく。
その先にしか生まれない味わいを、今年も皆さまと分かち合えれば幸いです。
阿倍野のこの場所で、2026年もまた、皆さまとお会いできることを心より楽しみにしております。
本年もどうぞ、
安来家をよろしくお願い申し上げます。










