日本料理の定番の炊き合わせに新しい技法を
6月になってくると、夏本番とまでは言い難いものの
かなり暑く蒸し蒸しとした日が続いてきます。
そんなこの水無月の季節にも、紫陽花であったり、
さまざまな細かい季節の移ろいが感じられます。
そんななかで今回は会席料理の今月の炊き合わせをご紹介致します。
日本料理の伝統を大切にしながらも、
毎月新たな挑戦をしようということで
今月の炊き合わせは、山椒のオパリーヌ。
オパリーヌというのは、砂糖を溶かして再結晶させたものを
粉々にして極薄の飴を焼いてパリパリにしたもので、
とくに西洋料理のデザートなどで見たことある方もいらっしゃるかもしれません。
それを今回の炊き合わせのメインである、牛肉の山椒煮にあわせて
その極薄の飴に山椒の粉を混ぜて、さらに綺麗な丸に型取るために
オブラートを使用しています。
オブラートも水には溶けるが熱には強いという性質を利用して
この御料理が完成いたしました。
山椒のオパリーヌをよけるとこのようなかたちに。
牛肉の山椒煮、新小芋、ミニトマト、スナップえんどう、黄身おろし。
安来家では、テーマである「伝統と革新」をより意識して
毎月美味しいのはもちろんのこと、楽しんで頂けるよう
大阪は阿倍野から発信していきたいと考えております。
日々精進で取り組んでいきます。