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お盆休みも終盤を迎え、朝晩の風に少しずつ秋の気配を感じるようになりました。

それでも、まだまだ残暑厳しいこの時期に、涼しさと夏らしさを感じていただける8月の御料理をご紹介いたします。

大きな器には氷を敷き詰め、見た目にも清涼感を演出。その上には二つの小鉢を盛り付けています。

一つは「暁豆腐」、パプリカとじゃがいもを合わせた寄せ豆腐で、彩りのアクセントとして京野菜の甘長とうがらしを添えました。

もう一つの小鉢は、伝統的な炊き合わせ。小芋、蛸の柔らか煮、南瓜を丁寧に煮て、素材の持ち味を引き出しています。

この「いもたこなんきん」という組み合わせは、江戸時代の作家・井原西鶴の作品にも登場し、夏の定番料理として親しまれている一品です。

さらに、下の段には鱧の子を卵寄せにした小鉢を。

そして手前には、枝豆ととうもろこしを包んだ春巻きをご用意しました。

さっぱりとした風味が特徴の春巻きは、土佐酢マヨネーズを敷くことで、程よい酸味とまろやかさが加わり、口当たりの良い一品に仕上がっています。

また、蓮の葉の上には小鯛の小袖寿司を。爽やかなさつまいものレモン煮と、ふっくらと焼き上げた出汁巻き卵が並び、見た目にも華やかな仕立てになっています。

暑さが厳しいこの時期こそ、食の工夫を感じていただけるよう、

涼やかな見た目とさっぱりとした味わいで仕上げた夏の御料理たち。

残り少ない夏を、この涼を感じる一皿で存分に楽しんでいただければ幸いです。

阿倍野は安来家で、季節の移ろいをぜひご堪能ください。

8月に入り、夏もいよいよ真っ盛りとなりました。今年は特に暑さが厳しいですが、皆さま体調には十分お気をつけください。

そんな暑い夏にぴったりの一品から、葉月の先付をご紹介いたします。

少しでも涼しさを感じていただけるよう、氷の器でご提供することにしました。

氷の鉢の中には、4時間低温調理した鮑をそうめんのようにカットし、本物のそうめんのようにお楽しみいただけます。

手前には冬瓜の翡翠煮とミニトマトを添え、見た目にも涼やかに。

氷鉢には天出汁を張り、さっぱりとした味わいをお楽しみいただけます。

鮑の上には濃厚な肝ソースを添え、さらに深い味わいを引き立てます。

毎年同じ8月でも、その年によって暑さも空気感も異なります。今年の夏らしさを感じ取っていただけるよう、安来家では日々工夫を凝らし、お料理をお届けしています。

2024年8月の夏らしさを、安来家の御料理で感じていただければ幸いです。皆さまのご来店を心よりお待ちしております。

阿倍野区で本格的な会席料理を楽しめる「安来家」より、7月の特別な八寸をご紹介いたします。

八寸は種類と創作性でご好評いただいており、数多くの料理を一度に楽しめる、ワクワクするひとときです。

まずは5種類の器に盛り付けた料理からご紹介いたします。

左上には、トマトそうめん。トマトを煮詰めて旨味を凝縮させた冷製そうめんは、夏の暑さを和らげる爽やかな一品です。

左下は、生のいちじくに柚子味噌をのせたもの。いちじくの甘さと柚子味噌の香りが絶妙にマッチします。

右上には、もずくと白身魚の南蛮漬け。酸味が効いた南蛮漬けは、さっぱりとした味わいで食欲をそそります。

右下には、生の帆立に隠し包丁を入れて炙り、翡翠煮にした冬瓜で包んだもの。山葵との相性も抜群で、さっぱりといただけます。

真ん中には、湯むきしたミニトマトを八方出汁に漬け込み、中をくり抜いてモッツァレラチーズと玉ねぎを詰めました。上からはバルサミコソースを少し掛けて、洋風のアクセントを加えています。

器以外のものも見逃せません。だし巻き卵は、今月の土用の丑の日にちなんで鰻を巻いた鰻巻きとなっています。今年の土用の丑の日は7月24日(水)です。水曜日ですが営業いたしますので、ぜひご来店ください。

右側には穴子の小袖寿司が並び、手前には蛸の柔らか煮とサツマイモレモン煮が添えられています。蛸の柔らかさとサツマイモの甘さが絶妙なコンビネーションです。

7月に入って夏本番。さっぱりしたものが欲しくなる季節に合わせ、酢の物や爽やかな料理を多めに組み合わせました。これからの暑い夏をしっかり乗り切るため、美味しい料理で楽しいひとときを過ごしていただければ幸いです。

阿倍野区で日本料理、会席料理を楽しむなら、ぜひ「安来家」へお越しください。

皆様のご来店を心よりお待ちしております。

阿倍野区で本格的な和食を楽しめる「安来家」より、7月の会席料理の椀物をご紹介いたします。

今月の椀物は、和洋中のエッセンスを融合させた特別な一品です。

椀種には、西洋料理のブフブルギニョンを模した牛肉の日本酒煮を使用。

これは香味野菜と長時間煮込んだ牛肉で、出汁を注ぐとまるでコンソメのような豊かな味わいが楽しめます。

この特別な牛肉は、旨味を引き出すために厳選した佐賀牛を使い、丁寧に調理しました。

さらに、その上には中華料理のワンタンを載せています。

ワンタンの中には、食感のアクセントとして枝豆を包み込んでおり、これを八方出汁で茹でることで、旨味をしっかりと閉じ込めました。ワンタンの滑らかな食感と枝豆のシャキシャキ感が絶妙なハーモニーを奏でます。

また、お肉との相性を考えて、大根のけんを添えています。

この大根のけんは、清涼感をもたらしながらも、全体の味を引き立てる重要な役割を果たしています。

さらに、七夕をイメージして星形に切った人参と柚子を飾り付けました。

星形の人参と柚子は、見た目の美しさだけでなく、柚子の爽やかな香りが全体の味を引き締めます。

まずはそのまま召し上がっていただくと、洋風の香りが広がり、まるでフランス料理のような風味を楽しむことができます。

しかし、柚子を落とすことで再び純粋な日本料理の味わいへと変化し、一つの料理で二度美味しい体験ができます。

この椀物は、味の変化を楽しむとともに、和洋中の調和を感じることができる一品です。

このように、日本料理の花形である清汁仕立ての椀物を、新たな組み合わせでお楽しみいただける一品に仕上げました。

阿倍野区で会席料理を楽しむなら、ぜひ「安来家」にお越しください。心よりお待ちしております。

スタッフ一同、皆様のご来店を心よりお待ち申し上げております。

阿倍野区で会席料理を提供する「安来家」から、7月の会席料理の始まりを告げる先付をご紹介いたします。

7月は文月とも呼ばれ、七夕の夜に書物を開いて夜気にさらし

書の上達を祈る風習があったことからその名がついたと言われています。

そんな夏の始まりを感じることができる先付を、心を込めてご用意いたしました。

先付:鱧と夏野菜の梅土佐酢ジュレ掛け 玉子豆腐包み

この一品は、夏の訪れを告げる初夏の食材を使用した爽やかな味わいが特徴です。

まず、旬の鱧、ヤングコーン、小メロン、長芋を盛り付け、その上を滑らかな玉子豆腐で包みます。

さらに、土佐酢と叩いた梅を混ぜたジュレを掛け、香り付けには酢橘の皮を削り入れています。

見た目も美しく、口に含むと豊かな風味が広がります。

上には飾りとして梶の葉を添えました。

古くから七夕の時期に詩や短歌をしたためたと言われる梶の葉は、7月と深いゆかりがあります。

この先付は、初夏の旬の食材を梅の風味でさっぱりと召し上がっていただくことで、

日本料理の夏の始まりを感じていただける一品です。

阿倍野区で会席料理をお探しの際には、ぜひ「安来家」にお越しください。

季節ごとの特別な料理で、皆様のお越しをお待ちしております。

この夏、心と舌を満たす和食の真髄を堪能してください。

安来家では、会席料理の最後を飾るデザートも一つの重要な作品と捉えています。

「始まりから終わりまで」を一つの物語として提供する会席料理のフィナーレにふさわしい一品を、日々追求しています。

こちらは、6月にご提供していたデザートです。

紫陽花の季節をそのまま表現したゼリーをメインに、下には滑らかな豆乳プリン、さらにその下には爽やかなキウイソースを敷いています。手前には、白味噌を練り込んだアイスをオレンジと合わせてさっぱりとした味に仕立てたアイスのクッキーサンドを配置。アクセントとしてスパイラルチョコレートを飾り、旬の山形のさくらんぼを添えました。

見た目は洋風のように見えるデザートにも、しっかりと日本料理の技術が詰まっています。

安来家ならではの工夫を随所に散りばめた一品です。

先付からデザートまで、全ての料理でお客様に満足いただけるよう、日々研究していきます。

大阪、阿倍野での日本料理・仕出し料理は、ぜひ安来家をご利用ください。

心を込めておもてなしさせていただきます。

6月ならではの行事を模した特別な八寸をお楽しみいただけます。この緑の輪は、茅の輪くぐりをイメージしてお作りしました。茅の輪くぐりは、毎年6月30日に全国各地の神社で行われる「夏越しの祓(なごしのはらえ)」の一環で、これをくぐることで身を清め、厄災を払うとされています。この儀式では、「蘇民将来子孫也(そみんしょうらいしそんこれなり)」という言葉を唱えます。これは、神に宿を貸した善行により、子孫まで厄災を逃れることが約束された「蘇民将来」に由来しています。

八寸の内容も、季節感あふれる多彩な料理を取り揃えました。胡瓜とさごしの酢の物、焼き茄子ソースの冷やしうどん、バルサミコソースを添えた三元豚角煮のクレープ包み、加賀太胡瓜のテリーヌに穴子八幡巻、枝豆、だし巻き卵、サーモンと長芋のおぼろ寿司、新小芋、たこの柔らか煮と、どれもが旬の美味しさを引き立てます。

安来家では、旬の食材や季節の料理をご提供することはもちろん、その時期ならではの日本の文化を表現することも大切にしています。日本の伝統行事を感じながら、心を込めてお作りした料理の数々をご堪能ください。

会席料理や懐石料理では、旬の食材を使用し、季節の味わいを楽しんでいただきます。

安来家ではそれに加えて、料理に意味を持たせ、

細やかな季節の移ろいを表現するよう心がけております。

水無月の会席料理の始まり、先付は賀茂茄子の田楽です。

6月といえば田植えの季節。

器の下に少しの水をたたえ、芽ねぎで田植えの風景を、季節の青紅葉で初夏の彩りを表現しています。

旬の食材である京都の賀茂茄子を使用し、田楽味噌と合わせました。

通常の田楽味噌では料理の始まりにしては少し味が強すぎると感じましたので、

出汁とミルク感を加え、よりまろやかに仕立てました。

中に合わせるのはキハダマグロのレアステーキ。

粟麩とアスパラガスを添え、花穂紫蘇を散らし、中央には北海道の雲丹をあしらっています。

そのままでも美味しくいただけますが、途中でさっぱりとした味わいを楽しんでいただけるよう、すだちを絞って味の変化をお楽しみください。

そんな先付から始まる6月の料理は、日本料理の魅力を最大限に引き出すため、

安来家独自の考えでお作りしております。

毎月違った季節の味わいを楽しんでいただけるよう、心よりご来店をお待ちしております。

弥生3月の会席料理のはじまりは、

日本料理では今までになかったようなアプローチで。

黒毛和牛を塊焼きに。

山の芋と出汁を合わせて、ふんわりとしたハンバーグのように。

新玉葱を下に敷き、その新玉葱を炊いた出汁をベースに

間には木の芽味噌を挟んで。

上には苦味のある春ならではの野菜、

こごみ、タラの芽、木の芽等で春の訪れを感じられるように。

和の出汁で炊いた玉葱と黒毛和牛が

間に木の芽味噌を挟むことによって

見た目とは裏腹に、口の中に和の春が広がるような

そんなことを感じてもらえたらと。

安来家では毎月新しいメニューで

季節を味わい、季節を感じていただけるよう

スタッフ一同で創意工夫しております。

毎月楽しみに来ていただけると嬉しい限りです。

2023年も阿倍野安来家にご来店、およびご注文いただいた皆さま

1年間本当にありがとうございました。

来年もいろいろな御料理を楽しんでいただけるように

精進していきます。

少し早いですが、おせち料理の仕込みに入りますので

2023年のご挨拶とさせて頂きます。

おせち料理ご注文の皆さまは、

良い年を迎えられるように、スタッフ一同全力で取り組みますので

どうぞよろしくお願いいたします。

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